まるで“くま”に抱きしめられるような安心感
1951年、デンマークの家具デザイナー ハンス・J・ウェグナーがデザインした「ベアチェア」。

その名は、ふんわりと広がったアーム部分が “クマが抱きしめる姿” に似ていることから名付けられました。
包容力のあるフォルム、ゆったりと広い座面、そしてアームから背にかけての有機的な曲線。
見た目のインパクトだけではなく、座った瞬間に「守られている」と感じさせてくれる椅子です。
彫刻のような存在感と、繊細なディテール
ベアチェアは一見、重量感のあるソファのように見えます。
けれど近くで見ると、そのバランスの取り方にハッとさせられます。
背面から脚にかけてのフレームには、しなやかな無垢材が使用され、
アームの先端は“くまの爪”のような独特なアクセントになっています。
脚やフレームにはオークやチーク、座面はウールやレザーなど、
素材の組み合わせによって、印象も大きく変化します。
座るというより、沈む——
極上の座り心地を生む理由
座ってみると、その印象は「ソファ以上、椅子未満」。
しっかりとした張り感のある座面に、背中全体を包むような背もたれ。
そして広くゆるやかに開いたアームは、読書やうたた寝にも最適です。
ひとりで静かな時間を過ごすのに、これほどぴったりな椅子はそう多くありません。
仕事終わりのリビングや、あえて何も置かない空間にこの一脚を置くだけで、
その場が “休息のための居場所” に変わります。
どんな空間にも、詩のような余白を生む椅子
• ミッドセンチュリーや北欧スタイルのリビング
• 木と白を基調にしたシンプルな空間
• 無機質な部屋に温かみを添えるアクセントとして
ベアチェアは、ただ「映える」だけの椅子ではありません。
それが置かれた空間には、確かな静けさとリズムが生まれます。
購入を検討しているあなたへ
ベアチェアは現在、**PPモブラー(PP Møbler)**によって正規生産されています。
価格帯は仕様により異なりますが、100万円以上と非常に高価。
ですが、これは“家具”というより“未来へ受け継がれる工芸品”です。
信頼できるショップでの購入をおすすめします:
![]() | 価格:668800円 |

※「リプロダクト品」も流通していますが、座り心地・耐久性は異なるため、購入時には十分ご注意を。
長く使うためのお手入れ
• 張地はレザー・ファブリックともに定期的に拭き取り、湿気を避ける
• 木部は乾いた布で拭き、必要に応じて専用オイルでケア
• 直射日光や冷暖房の直あたりを避けることで、美しい状態が続きます
おわりに
椅子とは本来、日常のための道具です。
でも、ベアチェアは少し違います。
この椅子には、時間を止めてくれるような、
あるいは、やさしく「おかえり」と言ってくれるような温もりがあるのです。